Prosthetic 補綴・修復治療

補綴・修復治療とは

歯を削った部分を人工の詰め物や被せ物で補う。
歯を失ってしまった欠損部を人工歯で補う。

「補綴」は1本あるいは複数の歯や欠損に対して詰め物や被せ物を入れる治療のことを意味し、「修復」は1本の歯に対して部分的な詰め物治療を行う治療を意味します。

厳密には意味は異なりますが、基本的な治療の手順や内容については共通しています。

補綴・修復治療で見込める3つの回復

1. 食事を楽しむための「咀嚼機能」の回復

歯を失うと、食べ物をしっかり噛み砕くことが難しくなります。これは単に食事が楽しめないだけでなく、消化不良や栄養吸収の低下にもつながります。適切な補綴・修復治療によって、再び美味しく食事を楽しめるよう咀嚼機能を取り戻します。

2. 身体全体のバランスを整える「噛み合わせ」の調整

歯が1本でも失われると、残った歯に負担がかかり、お口全体のバランスが崩れてしまいます。これは子どもの頃に遊んだ平均台を思い出してみると分かりやすいでしょう。
平均台の一部が欠けていると、バランスを取るために体に余計な力が入りますよね。

同じように、失った歯を補わないと、身体は代わりの力のかけ方を探そうとします。
この不自然な状態が続くと、顎関節症や頭痛、肩こり、さらには腰痛の原因になることもあります。当院では、全身のバランスを考えた噛み合わせの調整を丁寧に行います。

3. コミュニケーションを支える「発音」の改善

歯の状態は私たちの話し方にも大きく影響します。特に前歯が失われると「さ行」や「た行」の発音が不明瞭になり、奥歯が失われると音が漏れて聞き取りにくくなることがあります。補綴・修復修復治療によって正しい発音をサポートし、自信を持って会話を楽しめるようにします。

詰め物(インレー)による補綴・修復治療

詰め物は比較的小さな虫歯や欠損を修復するための治療法です。
削った部分にぴったり合うように作られた詰め物をはめ込みます。

保険診療でできる詰め物

メタルインレー(銀色の詰め物)

主に奥歯の治療に用いられる金属製の詰め物です。硬度が高いため耐久性はありますが、噛み合う歯を傷つける可能性があることや、見た目が金属色になるといった特徴があります。金属の周りには汚れが付着しやすいという特徴もあります。

価格は比較的安価で、保険適用となります。

コンポジットレジン(白い詰め物)

歯科用プラスチックを使った詰め物で、柔らかい状態で詰めた後、特殊な光を当てて硬化させます。歯の色に近い白色で仕上がるため見た目は自然ですが、メタルインレーと比べると耐久性はやや劣ります。保険適用で手頃な価格で治療できる利点があります。

CAD/CAMインレー

CAD/CAMインレーとは、コンピュータ支援設計(CAD)とコンピュータ支援製造(CAM)技術を用いて作成されるインレーです。主にセラミック材料を使用し、自然な歯の色合いを再現することができます。審美性が高く、金属アレルギーのリスクがないことが大きな特徴です。

保険適用の条件としては、小臼歯への適用が認められていますが、大臼歯への適用には一部制限があります。詳しくは医師又は当院スタッフまでお尋ねください。

自費診療でできる詰め物

ゴールドインレー

金合金を主成分とした詰め物で、天然の歯に近い適度な弾力性を持っています。噛み合う歯を傷つけにくく、適合性にも優れているため虫歯の再発リスクが低いのが特徴です。金色という見た目は目立ちますが、耐久性は非常に高く、長期間使用できます。

セラミックインレー

人工のセラミック素材で作られた白い詰め物です。自然な白さと透明感があり、審美性に優れているのが最大の特徴です。また、変色しにくく、金属アレルギーの心配もありません。適切に管理すれば長期間美しさを保つことができます。

ジルコニアインレー

ジルコニアとは「人工ダイヤモンド」とも呼ばれる硬く透明感がある白い物質です。
固い材料ですので成形するのが難しく、歯科での導入が難しかった材料ですが、技術の進歩・型取りの精密性・ジルコニアの成型技術の革新により天然の歯に近い硬さや透明感が出せるようになってきました。

経年劣化しにくい、金属アレルギーの心配がない、強度が高く割れにくいメリットがあります。

被せ物(クラウン)による補綴・修復治療

被せ物は、歯の大部分が失われた場合や根管治療後など、詰め物では対応できないケースに用いられます。残った歯の上に土台(コア)を作り、その上からすっぽりと被せるように装着します

保険診療で対応できる被せ物

メタルクラウン(銀歯)

一般的に「銀歯」と呼ばれるもので、保険適用の代表的な被せ物です。パラジウム合金などの金属で作られ、強度はありますが、硬すぎて噛み合う天然歯を傷めることがあります。また、金属色が目立つため審美面に課題があり、経年変化により歯茎が黒ずむことがあります。

CAD/CAMクラウン

CAD/CAMクラウンは、コンピュータ支援設計(CAD)とコンピュータ支援製造(CAM)技術を用いて作成される被せ物です。数年前は保険は適用されませんでしたが、近年保険のルールが改正されたこともあり、被せ物においてはほぼ全ての歯に保険内での治療が適用されます。

自費診療で対応できる被せ物

ゴールドクラウン

金合金を主成分とした被せ物で、天然歯に近い弾力性があり、噛み合う歯を傷めにくいのが特徴です。精密な適合が可能で、虫歯再発のリスクが低く、非常に長持ちします。金色という見た目は目立ちますが、奥歯の機能回復を重視する方には最適な選択肢です。

オールセラミッククラウン

金属を一切使わないセラミック製の被せ物です。
透明感のある白い歯を再現でき、自然な見た目を求める方や金属アレルギーをお持ちの方に適しています。素材の進化により強度も向上し、前歯だけでなく奥歯にも使用できるタイプもあります。変色の心配もなく、長期間美しさを保ちます。

ジルコニアクラウン

人工ダイヤモンドと呼ばれる耐久性の高い素材で作成する被せ物です。ジルコニアインレーと同様に天然の歯に近い硬さや透明感を出すことが可能です。

経年劣化しにくい、金属アレルギーの心配がない、強度が高く割れにくいメリットがあります。

ブリッジによる補綴・修復治療

ブリッジとは、失った歯の両隣の健康な歯を支えにして、橋を架けるように人工の歯を固定する治療法です。両隣の歯を少し削り、その上に連結した冠(クラウン)を装着します。

保険診療で対応できるブリッジ

硬質レジン前装冠ブリッジ

前歯部分に使用されるブリッジで、表面は白い歯科用プラスチック、内側は金属で作られています。見た目は自然ですが、経年により表面のプラスチック部分が摩耗し、内側の金属が見えてくることがあります。比較的安価で保険適用ですが、金属アレルギーの方には向きません。

メタルブリッジ(銀歯ブリッジ)

主に奥歯に用いられる金属製のブリッジです。強度はありますが、見た目が銀色になり、硬さが天然歯と異なるため、支える歯に大きな負担がかかることがあります。保険適用で経済的ですが、審美性や適合性には限界があります。

自費診療で対応できるブリッジ

ゴールドブリッジ

金合金を主成分としたブリッジで、適合性と耐久性に優れています。
天然歯に近い弾力性があり、支える歯への負担が比較的少なく、長期間使用できるのが特徴です。金色という見た目はありますが、機能性を重視する方には最適な選択肢です。

<h4>メタルボンドブリッジ

内側は金属、表面はセラミックでコーティングされたブリッジです。
審美性と強度を両立させた選択肢で、奥歯から前歯まで幅広く使用できます。ただし、長期使用により歯と被せ物の境目が黒ずむことがあります。

オールセラミックブリッジ

金属を一切使わないセラミック製のブリッジです。
自然な透明感があり、審美性に非常に優れています。金属アレルギーの心配もありません。前歯だけでなく、素材によっては奥歯にも使用可能です。ジルコニアのフレームの上にセラミックを焼き付けているため、強度が非常に優れています。

当院の補綴・修復治療の流れ

Step01

1. カウンセリング

まずは、患者様のお悩みやご希望を丁寧にお伺いします。
治療に関するご希望だけでなく、ご予算やライフスタイル、金属アレルギーの有無や希望の素材なども考慮し、患者様にとって最適な治療プランをご提案いたします。

Step02

2.精密検査

口腔内の状態を細やかに把握するため、精密検査を行います。

Step03

3.治療計画の説明

精密検査の結果に基づき、患者さまに合わせた治療計画を立案し、ご説明いたします。
使用する素材の種類やメリット・デメリット、治療期間、費用などについて、分かりやすく丁寧にご説明いたします。

Step04

4.型取り

詰め物・被せ物を作製するために型取りを行います。

Step05

5.仮歯の装着

詰め物・被せ物が完成するまでの間、仮歯を装着します。仮歯は、見た目や機能を一時的に補うためのものです。仮歯を装着することで、治療中の知覚過敏や歯の移動を防ぐことができます。

Step06

6.装着

完成したら、仮歯を取り外して装着します。
適合性や噛み合わせを確認し、微調整を行います。
装着後に違和感や痛みがないかを確認し、問題がなければ治療は一旦完了です。

当院の補綴・修復治療の特徴

当院では、単に失われた歯の形を取り戻すだけでなく、患者様の生活の質を高めることを目指しています。そのために、以下の点を大切にしています。

  1. 丁寧なカウンセリングで患者様のご希望やライフスタイルを把握
  2. 精密な治療のための拡大視野下での処置
  3. 厳選された素材と技工所との連携による高品質な修復物の提供
  4. 長期的な視点での治療計画と定期的なメンテナンス

補綴・修復治療は、見た目の回復だけでなく、噛む機能や発音、さらには全身の健康にも関わる重要な治療です。患者様お一人おひとりに最適な治療法をご提案し、健やかな口腔環境の維持をサポートいたします。

ご不明な点やご質問がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

症例写真

ナカシマ歯科

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